コラム

股関節脱臼の治療

2015.07.29

こんにちは、フジタどうぶつ病院です。
今回は股関節脱臼の治療です。
9歳の柴犬ですが、散歩中に車にぶつかられた直後から右後肢を挙上するようになったとのことで来院しました。レントゲンを撮ったところ右股関節を脱臼していました。

一度整復したのですが、翌日には再脱臼していました。
股関節窩と大腿骨頭を繋いでいる靭帯が切れているので、どうしてもすぐに外れてしまいます。
ワンちゃんは四足歩行なので、しばらく痛み止めを服用すれば次第に歩けます。
ただゆくゆくは関節炎を起こして痛みが酷くなることがあります。飼い主さんと話し合った結果、まずは痛み止めで様子をみることになりました。1ヶ月くらいすると普通に歩くようになったので、そのまま様子を見ることになりました。その後2年くらいして痛みは出ましたが痛み止めの服用ですぐに治まることが多かったのですが、3年後にはまったく歩けなくなってしまいました。レントゲンを撮ると関節の骨が増生し、手術をしないと薬だけでは治まることはないと思われました。

飼い主さんも手術を希望されましたので、大腿骨頭切除術を行いました。
完全に関節を失くしてしまうので、関節の痛みは無くなります。
「歩けなくなるのでは?」と思われるかも知れませんが、先ほども書きましたがワンちゃんは四足歩行なので、股関節が無くなっても歩行には支障ありません。まわりの線維組織、筋肉で偽関節ができ、日常の生活には支障はでません。
下の写真が術後です。

術後1ヶ月くらいは不自由でしたが、その後は徐々に足を使っていき、3か月もすると普通と変わりなく歩けるようになりました。今はかなり高齢ですが、元気に毎日散歩に行ってます。

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