エキゾチックアニマルについて

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エキゾチックアニマルについて

当院では犬や猫だけでなく、鳥類や小型哺乳類、爬虫類などのエキゾチックアニマルの診療にも対応しています。これらの動物は種類ごとに体の構造や生態が大きく異なり、病気のサインや必要なケアも多様です。以下では、エキゾチックアニマルごとに注意すべき症状や行動、疑われる病気、さらにその特性を踏まえた予防のポイントをご紹介します。

鳥類(インコ・文鳥など)

鳥は体調不良を隠す習性があり、症状が出た時にはすでに進行している場合があります。小さな変化でも見逃さず、早期に受診することが大切です。

注意すべき症状・行動と疑われる病気

羽を膨らませてじっとしている

呼吸器感染症、体温低下、内臓疾患

嘔吐(首を振って食べ物を吐く)

胃腸障害、中毒、感染症

食欲不振(体重減少)

腫瘍、慢性疾患、クチバシ異常

呼吸異常(口を開けて呼吸、尾羽が上下する)

気道閉塞、肺炎

糞の異常(水っぽい、血が混ざる)

消化器疾患、細菌感染、腫瘍

予防のポイント

鳥は代謝が早く、わずかな体調不良も急速に悪化するため、日々の観察で早期発見することが最大の予防です。また、鳥類はカルシウムやビタミン不足により骨格異常を起こしやすいため、専用フードやサプリメントで栄養を補うことが推奨されます。温度や湿度を一定に保つことも免疫力維持に欠かせません。

ウサギ

鳴かないため病気に気づきにくく、ストレスや環境の変化で体調を崩しやすい動物です。

注意すべき症状・行動と疑われる病気

くしゃみを繰り返す

パスツレラ感染症

姿勢が悪い、転倒

骨折、神経疾患

顎や頬が腫れる

不整咬合、膿瘍

食欲低下、糞の減少

毛球症、盲腸内異常発酵

血尿、排尿しない

膀胱炎、泌尿器疾患

予防のポイント

ウサギは一生歯が伸び続けるため、牧草を主食とすることで自然に歯がすり減り、不整咬合を防ぐことができます。また、腸内環境がデリケートで、急な食事の変化で腸閉塞を起こすことがあるため、食事は徐々に変える必要があります。ストレスが免疫低下を招くため、静かで落ち着いた環境を維持することも重要です。

モルモット

病気の進行が早く、体温調整が苦手です。普段から行動観察が重要です。

注意すべき症状・行動と疑われる病気

食欲低下、糞の減少

不整咬合、消化管障害

下顎の脱毛やフケ

皮膚疾患、真菌感染

下痢が続く(肛門が汚れる)

盲腸内異常発酵、感染症

くしゃみを繰り返す

呼吸器疾患

血尿

泌尿器疾患

予防のポイント

モルモットは体内でビタミンCを合成できないため、不足すると壊血病を発症します。そのため、日々の食事にビタミンCを含む野菜や専用フードを取り入れることが必須です。また、急な温度変化に弱く、特に夏や冬は室温管理を徹底することで呼吸器疾患や低体温を予防できます。

ハムスター

小さな体で病気が急速に悪化します。事故や温度変化にも注意が必要です。

注意すべき症状・行動と疑われる病気

しこりがある

腫瘍

食欲低下

消化管障害、ストレス

水をよく飲む

糖尿病、腎疾患

鼻から音が出る、くしゃみを繰り返す

呼吸器疾患

脱毛が見られる

皮膚疾患、ホルモン異常

予防のポイント

ハムスターは小型で基礎代謝が高いため気温の変化に弱く、特に冬眠に入ると体調を崩しやすくなります。そのため一定の室温を保つことが重要です。さらに、過食や高脂肪食は糖尿病の原因となるため、主食とおやつのバランスを適切に管理することが予防につながります。

リス

活発に動き回るため大きなケージが必要です。冬眠や発情期の変化にも注意してください。

注意すべき症状・行動と疑われる病気

食欲低下

感染症、消化器疾患

身体を引きずる

骨折、神経疾患

足や尾を噛む

自咬症、ストレス

よだれが多い

歯の病気

歯が異常に伸びている

不整咬合

予防のポイント

リスは歯が伸び続けるため、木の枝などをかじらせることで自然に摩耗させる必要があります。野生由来の個体が多く環境変化に弱いため、飼育初期には呼吸器疾患を起こしやすい特徴があります。そのため温度管理と静かな環境を整えることが病気予防の鍵となります。

ハリネズミ

高代謝で体温維持が苦手なため、温度管理が重要です。

注意すべき症状・行動と疑われる病気

食欲低下や糞の減少

消化器疾患

下顎の脱毛やフケ

糸状菌症、外部寄生虫

下痢が続く

消化器疾患

くしゃみや呼吸異常

呼吸器疾患

血尿がある

泌尿器疾患

予防のポイント

ハリネズミは変温に弱く、室温が低いと擬似冬眠に入り体調を崩すことがあります。そのため22〜27℃を保つことが必要です。さらに昆虫食に偏ると栄養バランスを崩すため、高タンパクで消化の良い専用フードを与えることが予防につながります。

カメ類

デリケートで飼育方法が種類ごとに異なります。広い水槽と紫外線照射が必要です。

注意すべき症状・行動と疑われる病気

便秘が見られる

消化器疾患

甲羅の変形がある

くる病(カルシウム不足)

眼が開かない

ビタミンA欠乏、まぶたの炎症

呼吸が苦しそうである

呼吸器疾患

血尿がある

膀胱結石、泌尿器疾患

予防のポイント

カメは紫外線を浴びることでカルシウムを吸収し骨格を形成します。そのため紫外線ライトを使用し、カルシウムを含む食事を与えることが重要です。さらに水質悪化はすぐに感染症の原因となるため、こまめな水換えと大きめの水槽での飼育が健康維持につながります。

大切なペットを守るために

エキゾチックアニマルはそれぞれ独自の特性や行動を持ち、病気の進行が早い場合もあります。日常の観察と適切な飼育環境が健康維持の基本です。少しでも様子に異変を感じたら、早めに専門知識を持つ獣医師へご相談ください。大阪市東住吉区のフジタ動物病院では、各種エキゾチックアニマルの診療に対応し、飼い主様と一緒に最適なケアを行っています。

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